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害虫大辞典 日本昆虫学会名誉会長 安富和男氏 監修

害虫辞典

ヤマトシミCtenolepisma villosa ESCHERICH

シミの仲間は総尾目<そうびもく>(シミ目)のシミ科に属する原始的な昆虫です。ヤマトシミの成虫無変態で、銀色の鱗<りんもう>でおおわれ、英名をsilver fish(銀色の魚)といい、漢字に紙魚、衣魚が当てられ、いずれも魚の字を使っています。乾燥食品や衣類を食害し、また糊づけした本の表紙や掛け軸などの表面に地図状の食痕をつける害虫です。
ヤマトシミは日本、中国、台湾、インド、インドネシアなどに分布し、成虫の体長は8-9mm、古くはキラムシ(箔虫)と呼ばれていました。年発生回数は3-4 回です。