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害虫大辞典 日本昆虫学会名誉会長 安富和男氏 監修

害虫辞典

ダイコクシロアリCryptotermes domesticus Haviland)

ダイコクシロアリはアメリカカンザイシロアリと同じレイビシロアリ科に属する乾材シロアリの仲間で、ダイコクシロアリの兵蟻奄美大島以南の南西諸島と小笠原諸島に分布しています。和名の由来は横から見た兵アリの頭部が大黒天の頭に似ているからです。
体長は有翅虫で5-6mm、兵アリ3.5-5.5mm、働きアリ5-7mmです。有翅虫は黄褐色、翅は無色半透明で翅脈は褐色、前翅長6-7mmです。働きアリは黄白色、兵アリの頭部は黒色で丸く、体長の約1/4の長さです。
加害習性はアメリカカンザイシロアリによく似ており、乾材に穿孔して小集団でくらし、孔道の口から砂粒状の糞を出します。
有翅虫の群飛は5~8月の夕方から夜間に行われ、走光性があります。