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害虫大辞典 日本昆虫学会名誉会長 安富和男氏 監修

害虫辞典

ドブネズミRattus norvegicus (Berken hout)

ドブネズミはクマネズミとともに家住性ネズミの代表種であり、ドブネズミ体が最も大きく、多くの被害を与えるネズミです。ドブネズミは東アジア原産と考えられていますが、18世紀の始めにヨーロッパにひろがり、現在では旺盛な適応力のため全世界に分布しています。
成獣は体長22-26センチ、尾の長さは体長よりもやや短くて18-22センチ、体重は平均して約300gです。背面は褐色、腹面が白くて、英名は Brown rat、褐色のネズミを意味し、和名のドブネズミはどぶによく出没することに由来しています。
屋内の厨房や排水溝、都市の地下街に多いほか、野外性もあり泳ぎが達者で河川の岸に穴居して魚を捕食します。
繁殖力が強く、1回の産仔数は平均約9匹、寿命は約3年です。
視覚はあまり強くなく色の識別も弱いようですが、触覚が強くてその主役はヒゲです。