害虫大辞典 日本昆虫学会名誉会長 安富和男氏 監修
害虫トリビア
「カツオブシムシ幼虫の護身」
ヒメマルカツオブシムシの幼虫は腹端に長い毛の束(たば)をもち「槍状毛」<そうじょうもう>と呼ばれています。アリなどの天敵が近づくと毛の束を扇状に開き、抜けた毛がアリの体にからみついて身動き出来ないようにします。 |
槍<やり>の形をした毛の柄にあたる部分には、図のように多くの棘があって有刺鉄線の役をするので、外敵は縛られた状態になってしまいます。有毒物質はなく、物理的な防御です。 |
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- ・「蚊の羽ばたきと羽音」
- ・「ヤスデの防御物質生成のしくみ」
- ・「チャドクガの毒針毛」
- ・「シラミの起源」
- ・「シラミダニ」
- ・「カメムシの皮膚にある防護壁」
- ・「触角によるシバンムシの同定」
- ・「カツオブシムシ幼虫の護身」
- ・「ミツバチの口器」
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- ・「ユスリカの聴覚器」
- ・「カゲロウの前脚」
- ・「クシヒゲシバンムシの触角」
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- ・「スカシチャタテの発音器官」
- ・「クモの雌雄の見分け方」
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- ・「ムカデとヤスデの違い」
- ・「クマネズミとドブネズミの見分け方」