皮膚炎を起こす毛虫と蛾の仲間
マツカレハの幼虫はマツケムシ(松毛虫)と呼ばれ、成長すると体長7.5cmに達し、和名のようにクロマツ、アカマツ、カラマツなどの葉を食べます。
毒針毛はドクガ類より長くて0.5cm―1.5cm、胸部の背面に密生しており、敵の気配を感じた時には頭を腹側に曲げて毒針毛密生部を前に突き出す習性があります。毒針毛にふれた直後に激痛を感じて発赤が起こり、1~3週間も掻痒が続きます。灰褐色の繭の外側に毒針毛が付着しているので、繭にふれても皮膚炎が起こります。
年1回の発生で、成虫は7月から9月に現れる成虫は200-700個の卵を塊状に産みます。孵化した幼虫は群生して葉を食べ、のちに分散して行きます。4回脱皮した幼虫は幹から降り、落葉の下に潜って越冬し、翌春再び樹上に登って成長を続けます。北海道から沖縄本島までに各地に分布しています。
皮膚炎を起こす毛虫と蛾の仲間