害虫辞典 日本昆虫学会会名誉会長 安富和男氏監修

タケノホソクロバ

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皮膚炎を起こす毛虫と蛾の仲間

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タケノホソクロバはマダラガ科に属し、幼虫がタケやササを食べて育ち、成虫は細くて黒い翅をもつことが和名のいわれです。

幼虫は黄褐色で、黒く隆起した毒針毛群生部が点在しています。毒針毛は基部に球状の部分があり毒液をたくわえているため、ふれると激しい痛みを感じ発疹します。
年2回発生し、冬を越した卵から早春に孵化した幼虫は7月頃蛹化、2世代目の幼虫は8-9月に現れます。

若齢幼虫は集団をつくってタケやササの葉裏から表皮を残して葉肉だけ食べるので葉が白くなります。中齢以降は分散して葉縁から食べ進みます。

タケノホソクロバは住宅地にも生息していますが、竹林に大発生して大害を与える種類として注目されています。分布域は広く、北海道、本州、四国、九州、奄美や沖縄の各地にすんでいます。

タケノホソクロバの幼虫

皮膚炎を起こす毛虫と蛾の仲間

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