ヌカカの仲間
ミヤマヌカカはヌカカ科、ヌカカ属の日本全土に最も普通に分布する種類です。
成虫は体長、翅長とも約1.0ミリ、翅には3本の暗斑帯をもち、体は黒色です。幼虫は水生でなく、牛糞や糞で汚れた土壌中で育ちます。
年1回の発生で、成虫の吸血活動の最盛期は夏から秋です。
ミヤマヌカカは人から激しく吸血するほか、ウシやニワトリなどの家畜や家禽も襲います。とくに、ウシのさまざまなウィルス病を媒介する危険な害虫です。
ミヤマヌカカによるウシの伝染病には、牛流行熱や流行性感昌様の症状などがあり、数年ごとの周期で流行が繰り返されるようです。妊娠した牛がウィルスに感染した場合には胎児の発育が阻害され、早産、死産が多発します。病原体のウィルスは南方起源のものと考えられています。
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