害虫辞典 日本昆虫学会会名誉会長 安富和男氏監修

クシヒゲシバンムシ

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木材、竹材を加害する甲虫類の仲間

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シバンムシアリガタバチ

 

 

 

 

 

クシヒゲシバンムシはシバンムシ科Anobiidaeに属し、英名をPectinate-horned anobiidといいます。和名のクシヒゲ、英名のpectinate-hornedもともにオスの触角が櫛歯状であることに由来したものです。日本全土に分布し、木材と畳表のイグサを食害する害虫です。

成虫は体長2.2-2.6mm、黒褐色で背面に黒色毛と灰白~灰黄色毛による斑紋を装うのが特徴になっています。雌雄で触角の形が違い、オスの櫛歯状に対してメスは鋸歯状です。
幼虫は白色で成長すると体長約4mmに達し孔道の末端部に俵状の蛹室をつくってその中で蛹になります。

1年に1世代を経過し、成虫の出現時期は5-9月で8月が発生のピークです。産卵場所は乾材や畳表の間隔です。加害ステージは幼虫ですが、成虫も羽化して脱出するときに木材を穿孔食害します。幼虫にはクロアリガタバチが寄生し、人を刺す被害が起こります。

木材、竹材を加害する甲虫類の仲間

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